電線はどれだけ流せるか。NEC準拠の計算アプリと日本の規格との違い
90°C定格の12AWG銅線6本を周囲温度40°Cに置くと、PipeMasterの通電容量計算(Pro)では21.8Aになります。NEC表310.16の値に温度係数と電線本数の係数を掛けています。対応はNECとAWGだけで、日本の内線規程やミリ平方のケーブルは扱いません。
高温の天井裏で、6本の通電導体を同じ管に入れたとき12AWGが実際に何A流せるのか知りたくて試しました。表では90°Cで30Aですが、この条件の画面は21.8Aと出て、掛けた3つの数字も並べて表示するので、規格の本と見比べられます。
3つの係数
手順は3つで、すべてNECです。電線サイズと温度の列に対する表310.16の基本値、基準を30°Cとする310.15(B)(1)の周囲温度補正、そして通電導体が3本を超える場合の310.15(C)(1)の調整です。3本までは100%、4〜6本は80%、7〜9本は70%、10〜20本は50%、21〜30本は45%、31〜40本は40%、それを超えると35%です。
私の使い方
- メイン画面の電気設備(Pro)から通電容量を開きます。
- 導体の材料で銅(14〜4/0)かアルミ(12〜4/0)を選びます。
- 電線サイズ(AWG)と温度定格(60°C、75°C、90°C)を選びます。
- Current-Carryingをステッパーで1〜60に、周囲温度を10〜55°Cに設定します。
- 結果の下で基本通電容量、アンビエント補正、カウント調整、調整された通電容量を読み取ります。
| 電線 | 定格 | Current-Carrying | 周囲温度 | 基本通電容量 | アンビエント補正 | カウント調整 | 調整された通電容量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12AWG 銅 | 90°C | 6 | 40°C | 30A | 0.91 | 80% | 21.8A |
| 10AWG 銅 | 90°C | 9 | 45°C | 40A | 0.87 | 70% | 24.4A |
| 10AWG 銅 | 75°C | 6 | 35°C | 35A | 0.94 | 80% | 26.3A |
| 4AWG アルミ | 75°C | 3 | 40°C | 65A | 0.88 | 100% | 57.2A |
周囲温度の区分は上限を含みます。40°Cなら、その上の区分ではなく36〜40°Cの係数を使います。
信用しきれなくなったところ
90°Cの列では12AWGが30Aの電線に見えますし、30°Cで6本の場合もこの画面は24.0Aとそのまま出します。実際の現場では、12AWGの回路は遮断器の規則と端子の温度定格でも制限されますが、アプリはどちらも適用しません。
出るのは低減後の電線の値だけで、その電線をどの遮断器で保護してよいかは教えてくれません。
ミリ平方のケーブルや他国の規格には使えない
サイズはAWGで、表は米国のNECです。mm²のケーブルサイズも、IECや日本を含む他国の表もないので、他国の規則で行う工事にこの数字を使わないでください。
料金について
通電容量は、他の3つの電気計算ツールと同じくProです。PipeMasterの無料部分は曲げで、オフセット、90° / Lベンド、曲げ早見表が広告つきで使えます。Proは定期購読か買い切りで、広告が消えます。電気の計算をスマホでよくするなら、払う価値があると思います。
- 表310.16のみ。銅とアルミ、60/75/90°C、電線サイズは14または12AWGから4/0。
- 細い導体の過電流制限も、端子の温度制限も、遮断器の選定もありません。
- NECの版は明記されておらず、他国の規格は一切ありません。
- iPhoneのみで、オフラインで動きます。